鵞足炎

  • 膝の内側に痛みがある
  • 階段の登り下りが痛くて辛い
  • 膝が内側に入っている(x脚)
  • 運動後に膝の内側の痛みがある
  • あぐらがかきにくい

鵞足炎とは?

そもそも鵞足とは?

「鵞足(がそく)」というのは、骨や筋肉の名前です。具体的には、太ももの内側や裏側にある3つの筋肉が、ひざの内側の少し下の骨(脛骨)にくっつく部分のことを指します。この3つの筋肉は、骨盤のあたりからスタートして、仲良く並んでひざの内側にゴールする、いわば「筋肉のチーム」のようなものです。

ちなみに、この3つの筋肉はそれぞれ「縫工筋(ほうこうきん)」「薄筋(はっきん)」「半腱様筋(はんけんようきん)」という難しい名前がついています。そして、これらが骨にくっつく部分が、ちょうどガチョウの足の水かきのような形に広がって見えることから、「鵞鳥(がちょう)の足」と書いて「鵞足」というユニークな名前で呼ばれています。

 

では、「鵞足炎(がそくえん)」とは何かというと、この「鵞足」の部分でトラブルが起きて、痛みや腫れ(炎症)が発生している状態のことです。ひざの曲げ伸ばしを何度も何度も繰り返すことで、この3つの筋肉がだんだん疲れて硬くなり、ゴムのように伸び縮みしにくくなります。その硬い筋肉が骨にくっつく部分で、ひざを動かすたびに擦れてしまい、まるでロープが岩で擦り切れるように、強い摩擦が起きて炎症につながるのです。

鵞足炎は、特にスポーツを頑張っている中高生に多く見られます。例えば、ランニングや自転車のようにひざの曲げ伸ばしを繰り返す運動や、サッカー、ラグビー、バスケ、格闘技のように急な方向転換やキック動作が多いスポーツは、鵞足に特に負担がかかりやすいです。日頃からストレッチ不足で筋肉が硬くなっている人が、こうした激しい運動をすると発症しやすくなるため注意が必要です。

 

なぜ悪化すると変形性膝関節症になってしまうのか?

なぜ鵞足炎がO脚(ガニ股)と関係あるのかというと、鵞足を構成している3つの筋肉が、骨盤とひざの内側をつなぎ、体を内側から支える非常に重要な支柱の役割を果たしているからです。まるでテントを内側からピンと張るロープのように、これらの筋肉がしっかり働くことで、私たちはまっすぐ安定して立つことができるのです。

しかし、スポーツや日常生活でこの3つの筋肉に負担がかかりすぎて硬くなったり、痛みが出たりすると、この「内側に引っ張る力」が弱まってしまいます。内側からの支えを失ったひざは、バランスを取ろうとして自然と外側へと逃げるように歪んでいきます。その結果、立った時にひざとひざの間に隙間ができてしまう「ガニ股(O脚)」の状態になってしまうのです。この状態を放置すると、ひざの関節に不自然な力がかかり続け、将来的な変形につながる危険性があります。

逆に言えば、この鵞足の筋肉の緊張をきちんと取り除き、本来のしなやかさと強さを取り戻してあげることで、弱っていた内側への支えが復活します。ひざが外側へ逃げるのを防ぎ、まっすぐな脚の状態に戻すことができるため、つらいO脚の進行を防ぎ、ひざの変形を予防することに直接つながるのです。

アーク鍼灸整骨院の鵞足炎の治療について

ステップ1: 痛みの緩和

まずは、今あるつらい痛みを取り除くことから始めます。痛みの原因である「炎症」を落ち着かせるために、初期段階ではアイシング(冷却)を行います。同時に、痛みの信号を直接ブロックする特殊な電気治療「ハイボルト」や、国家資格を持つ専門家が手で行う「マニュアルセラピー」を駆使して、できるだけ早く痛みを感じない状態を目指します。

「マニュアルセラピー」と聞くと、バキバキする痛い整体をイメージするかもしれませんが、全く違います。非常にソフトな力で、硬くなってしまった筋肉や、少しずれてしまった関節を、本来あるべき正しい位置へと優しく導いてあげるような、体への負担が少ない安全な施術です。

本格的な治療に入る前に、一番大切なのがカウンセリングと検査です。ひざが痛いからといって、原因がひざだけにあるとは限りません。足首のクセや股関節の硬さが、巡り巡ってひざに負担をかけていることもよくあります。そうした隠れた原因をしっかり突き止めるために、時間をかけて丁寧にお話を聞き、体の動きをチェックします。

ステップ2: 筋力強化

痛みが和らいできたら、次のステップは「再発させない体づくり」です。弱ってしまったひざ周りの筋肉を再び鍛え、ひざ関節をがっちり守る天然のサポーターを作り上げます。とはいえ、痛みが引いた直後にいきなり筋トレをすると、また痛めてしまう危険があります。そこで当院では、「EMS」という専用の機械を使い、関節に負担をかけずに、狙った筋肉だけを安全かつ効率的に強化していきます。

ひざを安定させるために特に重要な筋肉に的確にアプローチすることで、走ったりジャンプしたりする時の衝撃を筋肉がしっかり吸収してくれるようになります。これにより、ひざへの負担が劇的に減り、痛みが再発しにくい丈夫な体を作ることができます。

ステップ3: 全身調整

痛みが完全になくなった後も、良い状態をキープするためのメンテナンスが非常に重要です。歯磨きを毎日して虫歯を予防するように、定期的に体のバランスを整えることで、痛みの再発を予防します。主に「マニュアルセラピー」を用いて、ひざだけでなく、体全体の骨格や筋肉のバランスをチェックし、最高のコンディションを維持するお手伝いをします。

 

「病院でレントゲンを撮ったけど『異常なし』と言われた。でも痛い…」
「もうすぐ大事な大会や修学旅行があるのに、痛みが治まらない…」
「この先もずっと大好きなスポーツをケガなく続けたい!」

もし、あなたがこのようなことで悩んでいるなら、私たちの施術はきっと力になれるはずです。諦めてしまう前に、ぜひ一度ご相談ください!

 

南九州市、枕崎市、指宿市、南さつま市やその近くにお住まいで、つらいひざの痛みにお困りの方は、一人で悩まずに「アーク鍼灸整骨院」へお任せください。

福岡で鵞足炎でお困りの方はアーク鍼灸整骨院で鵞足炎治療をご相談ください。

執筆者:アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

理学療法士・はり師・きゅう師・柔道整復師・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を持ち、これまでの経験・実績を基に情報を発信し、少しでも多くの方の助けになるよう努めている。

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