腱板損傷

肩こりの女性

  • 夜中、肩が痛くて寝れない
  • 痛みで腕をあげることができない
  • 安静にしていてもうずくような痛みがある
  • 肩を動かそうとしたら痛みで動かせない
  • 肩から腕にかけてだるさがある

腱板損傷とは?

皆さんの肩の関節は、腕の骨の先端にあるボールのような部分が、肩甲骨にあるお皿のような部分にはまっていることで、自由にぐるぐる回せるようになっています。この関節を安定させ、腕を上げたり回したりする時に働く、大事な4つの筋肉棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)があります。これらの筋肉が骨にくっつくための硬いスジの部分を「腱」といい、この4つの腱が板のように集まっている部分を「回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)」と呼びます。「腱板損傷」とは、この大切な腱板が切れたり(断裂)、傷ついたりしてしまった状態のことです。

野球のピッチャーや水泳選手など、腕をよく使う若いスポーツ選手にも起こることがありますが、それほど多くはありません。起こった場合も、腱が完全に切れるのではなく、部分的に傷つく「不全断裂」であることが多いです。

このケガは、年齢を重ねた方に多く見られます。年とともに腱が古くなったゴムのように、もろく弱くなってしまう(変性する)ため、ちょっとした動きで完全にプツンと切れてしまう「完全断裂」を起こしやすくなります。

また、年齢に関わらず、転んで強く肩をぶつけたり、事故にあったりするなど、大きな力が一度に加わること(外傷)が原因で発症することもあります。

 

ケガをした直後は、腱板が切れたことで肩の内部が腫れてしまい(炎症)、じっとしていてもズキズキ痛んだり、特に夜寝ている時に痛みが強くなったりします。

「夜、痛みで目が覚めてしまって眠れない」と訴える方がとても多いのが特徴です。数日経つと、激しい痛みは少し落ち着いてくることもありますが、今度は腕を動かした時に、肩の内部で何かが挟まるような痛みや、ゴリゴリとしたひっかかり感が出ることがあります。また、腕に力が入らない「脱力感」のような、うまく筋肉が働かない症状も出てきます。

「五十肩」という別のケガでは、肩が固まってしまい、どの方向にも腕が上がらなくなりますが、腱板損傷は少し違います。他人に腕を持ってもらえば上がるけれど、いざ自分で腕を上げようとすると、痛みで上がらなかったり、力が全く入らなかったりするのが大きな特徴です。

腱板損傷の検査法

腱板損傷があるかどうかを最終的に確定し、どれくらい腱が切れているのかを詳しく調べるためには、MRIという機械を使った検査を行います。MRIは、レントゲンには映らない筋肉や腱といった、体の柔らかい部分を詳しく見ることができる特殊なカメラのようなもので、これによって腱が切れている様子をはっきりと確認することができます。

徒手的検査法

MRIを撮る前に、専門家がいくつかの簡単な動きのテスト(徒手的検査)をすることで、腱板が損傷しているかどうかをある程度推測することができます。腱板の主な働きは「自分の力で腕を持ち上げること」なので、もし腱板が傷ついていると、この腕を上げる動きが痛みや力の入らなさで困難になります。

empty can test

これは、腱板損傷を調べるための代表的なテストです。腕を斜め前に上げて、親指が地面を向くように腕を内側にひねります。ちょうど、空き缶を逆さにして中身を空にするようなポーズです。その状態で腕をキープしてもらい、上から軽く抵抗を加えたときに、肩に痛みが出たり力が入らなかったりするかをチェックします。

 

full can test

こちらもよく似たテストですが、今度は親指が天井を向くように腕を外側にひねります。まるで、中身がいっぱい入った缶を持っているようなポーズです。この状態で同じように腕をキープしてもらい、上から抵抗を加えます。

 

どちらの検査も、腕を横に上げた状態を保つことで、肩の腱板の筋肉に「ぐっ」と力が入る(収縮する)ように仕向けています。

そのため、もし腱板の筋肉や腱が傷ついていると、この動きによって強い痛みを感じたり、うまく力が入らずに腕が下がってしまったりします。これで、腱板損傷の可能性が高いと判断できるのです。

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アーク鍼灸整骨院で提供できること

アーク鍼灸整骨院では、いきなり施術を始めることはありません。まずは、あなたの話をじっくりと聞き(カウンセリング)、肩の状態を詳しくチェック(検査)することから始めます。その結果をもとに、一人ひとりの症状に合わせた、あなただけのオーダーメイドの施術プランを考えていきます。

ケガをした直後で、痛みがとても強く、夜も眠れないほどつらい時期(急性期)には、まずその痛みを取り除くことを最優先します。そのために、「ハイボルト療法」という特別な電気を使った施術を行います。これは、痛みをブロックする効果が非常に高く、すぐに効果を実感しやすいのが特徴です。さらに、微弱な電流を流す「マイクロカレント療法」や、患部を冷やす「アイシング」も組み合わせて、徹底的に痛みと腫れを抑えていきます。

肩を痛めると、無意識に痛いほうの肩をかばうため、体全体の使い方がアンバランスになりがちです。その結果、体のあちこちに「歪み」が生じてしまいます。そこで当院では、肩だけを診るのではなく、体全体のバランスを整えるオリジナルの「全身骨格筋調整」を行い、ケガが治りやすい体づくりを目指します。

また、ケガで肩を動かせない期間が続くと、関節を支える周りの筋肉、特に奥深くにある「インナーマッスル」がどんどん衰えてしまいます。そこで、寝たまま楽にインナーマッスルを鍛えられる「EMS」という機械を使って、肩の安定性を取り戻し、再発しにくい強い肩を作っていきます。

腱板損傷は、「おかしいな?」と思ったら、できるだけ早く対処を始めることが、早く治すための何よりの秘訣です。「そのうち治るだろう」と我慢せず、早めにご相談ください。

南九州市・枕崎市・指宿市・南さつま市やそのお近くにお住まいで、肩の痛みや違和感に悩んでいる方は、ぜひ一度アーク鍼灸整骨院へお越しください。一緒に解決していきましょう!

執筆者:アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

理学療法士・はり師・きゅう師・柔道整復師・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を持ち、これまでの経験・実績を基に情報を発信し、少しでも多くの方の助けになるよう努めている。

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