肉離れ

  • 急な動きをした際に強い痛みが出る
  • 内出血や腫れがある
  • 熱を持っている
  • 伸ばしても痛みが出る
  • 力を入れると痛みがある

肉離れとは

肉離れというのは、一言でいうと「筋肉のケガ」の一種です。特に、スポーツなどで急にダッシュしたりジャンプしたりした時に、筋肉が自分の力に耐えきれず、ブチッと切れてしまう状態を指します。筋肉の繊維が部分的に少しだけ切れる「部分断裂」がほとんどですが、まれに筋肉が完全に真っ二つに切れてしまう「完全断裂」という重症なケースもあります。

例えば、運動会で「よーい、ドン!」の合図で地面を力強く蹴り出す瞬間をイメージしてみてください。この時、太ももの裏側にある「ハムストリングス」という筋肉は、体を前に進めるために「縮こまろう!」とグッと力を入れます。しかし、同時に膝は前に伸びていくため、同じ筋肉が「引き伸ばされる!」という正反対の力も受けます。この「縮む力」と「伸びる力」の綱引きに筋肉が耐えきれなくなった時に、事件は起こるのです。

この綱引きの結果、筋肉の繊維が力に負けてしまい、まるで古い輪ゴムが限界を超えてプチプチと切れるように、筋肉の繊維が断裂してしまいます。これが、肉離れが発生する基本的な仕組みです。

 

肉離れの症状

肉離れの最も代表的な症状は、何といっても「突然襲ってくる激しい痛み」です。ケガをした瞬間、「ブチッ」という断裂音や、電気が走ったような衝撃を感じることもあり、あまりの痛さにその場で動けなくなってしまうことも少なくありません。

ただし、肉離れの症状は、筋肉がどれくらい傷ついたか(損傷の度合い)によって大きく変わってきます。軽いものから重いものまで、症状のレベルは様々です。

症状が重い(重症の)場合は、体重をかけることすらできなくなり、一人で歩くのが非常に困難になります。松葉杖が必要になったり、誰かに肩を借りないと移動できないほどです。

さらに、筋肉が完全に断裂してしまったような重症例では、見た目にも変化が現れます。損傷した部分を触ると、明らかにポコッとへこんでいるのが分かることがあります。これは「陥凹(かんぼつ)」と呼ばれ、筋肉に穴が開いてしまったような状態です。

また、切れた筋肉の周りでは内出血が起こるため、数日経つとケガをした部分の皮膚が紫色や青色に変色し、痛々しいアザとして現れることもあります。

ケガをした瞬間に、自分自身や、時には周りの人にも聞こえるくらいの「ブチッ」や「バチッ」という断裂音が聞こえることも、肉離れのサインの一つです。一方で、軽い肉離れ(軽症)の場合は、はっきりとした痛みがなく、「ちょっと筋肉痛がひどいかな?」くらいにしか感じないこともあります。しかし、この状態で運動を続けてしまうと症状が悪化する危険があるため、軽い違和感でも油断は禁物です。

特にふくらはぎや太ももに肉離れが起きた場合、日常生活で歩くことはできても、階段の上り下りや、走ったりジャンプしたりする特定の動きでだけ、鋭い痛みが走ることがよくあります。これも肉離れを疑うべきサインです。

肉離れの最も怖いところは、「再発しやすい」という点です。痛みが和らいだからといって中途半端な状態でスポーツに復帰してしまうと、同じ場所を何度も痛めてしまい、クセになってしまうことがあります。結果的に、治療がとても長引いてしまうのです。

もし肉離れかな?と思ったら、焦りは禁物です。完治するまでは絶対に無理をせず、運動を休む勇気を持つことが大切です。自己判断せず、必ずお医者さんや整骨院の先生など、専門家に見てもらい、その指示にしっかりと従いましょう。それが、大好きなスポーツを長く続けるための最も確実な方法です。

肉離れを疑った時には

RICE(ライス)処置ってご存知ですか?

部活動や体育の授業で捻挫や打撲などのケガをしてしまった時、「まず何をすればいいんだろう?」と焦ってしまいますよね。そんな時に役立つ、ケガの悪化を防ぎ、回復を早めるための基本的な応急処置が「RICE(ライス)処置」です。これは、処置の頭文字をとった言葉で、Rest(安静)・Icing(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の4つの処置を指します。お米のライスと同じスペルなので、覚えやすいですよ!

1.Rest(安静)

まず一番大切なのが、ケガをした部分を「動かさない」ことです。無理に動かすと、傷ついた血管や神経にさらにダメージを与えてしまい、内出血や腫れ、痛みがひどくなる可能性があります。タオルや添え木、テーピングなどを使って損傷した部分が動かないようにしっかり固定し、まずは安静にしましょう。

2.Ice(冷却)

ケガをすると、その部分は炎症を起こして熱を持ちます。この熱が、実は周りの元気な細胞まで弱らせてしまう原因になることがあります。そこで行うのが「冷却」です。冷やすことで炎症による熱を抑え、ダメージが周りに広がるのを防ぎます。また、血管をキュッと縮める効果もあるので、内出血や腫れを最小限に食い止めることができます。

ビニール袋やアイスバッグに氷と少量の水を入れて、ケガをした部分に当てます。この時、凍傷を防ぐために必ずタオルやハンカチの上から当てるようにしてください。1回あたり15分~20分ほど冷やし、皮膚の感覚がジンジンと鈍くなってきたら一度外します。そして、痛みが戻ってきたら再び冷やす、という作業を繰り返しましょう。

このアイシングは、ケガをしてから24時間~72時間(1日~3日)ほど続けると特に効果的です。

3.Compression(圧迫)

次に、ケガをした部分がパンパンに腫れ上がるのを防ぐために「圧迫」を行います。弾性包帯(伸び縮みする包帯)やテーピングを使って、腫れそうな場所を適度な力で巻いて固定します。これにより、余計な内出血や腫れを抑えることができます。ただし、強く締めすぎると血の流れを止めてしまい逆効果です。指先がしびれたり、皮膚の色が悪くなったりしたら、すぐに緩めるようにしてください。

4.Elevation(挙上)

最後の仕上げは「挙上」、つまりケガをした部分を「心臓よりも高い位置に上げる」ことです。水が低い場所に流れるのと同じで、体内の血液や水分も重力の影響を受けます。ケガした場所を心臓より高く保つことで、余計な水分が溜まるのを防ぎ、腫れを早く引かせる助けになります。例えば足首をケガした場合は、横になる時に足の下にクッションや座布団を重ねて高くすると効果的です。

 

肉離れはアーク鍼灸整骨院にお任せ

【ステップ1】

肉離れの治療では、多くの場合、手術をしない「保存的療法」という方法で治していきます。まずケガをした直後から1~2日間は、炎症を抑えるために患部をしっかり冷やし(アイシング)、伸び縮みする弾性包帯やサポーターで適度に圧迫・固定して、安静を保ちます。これは応急処置の基本であるRICE処置と同じ考え方です。

そして、ケガをしてから3日~5日ほど経ち、熱っぽさやズキズキするような痛みが落ち着いてきたら、今度は温める段階に切り替えます。温めることで血の巡りを良くして、傷ついた筋肉の修復に必要な栄養や酸素をどんどん送り込むのが目的です。冷やすのは「火事の鎮火」、温めるのは「修理部隊の応援」とイメージすると分かりやすいですよ。

その後、じっとしていても痛みがなくなり、ストレッチをしても大丈夫になったら、いよいよリハビリのスタートです。焦りは禁物なので、まずは硬くなった筋肉を優しく伸ばすストレッチや、軽い負荷の筋力トレーニングから始めて、少しずつ筋肉の機能を取り戻していきます。

特にケガをした直後の「急性期」は痛みが強いことが多いです。当院では、まずそのつらい痛みを取り除くことを最優先します。痛みを和らげ、回復を早めるための特殊な電気療法や超音波治療、さらには体のバランスを根本から整える当院独自の全身調整法といった専門的なアプローチで、一日でも早い回復をサポートします。

 

【ステップ2】

個人差はありますが、治療を始めてから約1ヶ月から1ヶ月半もすれば、切れてしまった筋肉は元の状態にかなり近づいてきます。日常生活では、ほとんど不自由を感じなくなるかもしれません。

しかし、ここで「治った!」と油断してしまうのが一番危険です。痛みがないからといって、筋肉の強さや柔軟性が完全に戻ったわけではありません。この段階で無理をすると、簡単に再発してしまいます。肉離れはクセになりやすいので、適切な治療とリハビリを最後までやり切ることが非常に重要です。

痛みが引いてきたこの時期からは、「なぜ肉離れが起きてしまったのか」という根本的な原因を探る施術に移行します。例えば、体の使い方のクセを直したり、特に硬くなっている筋肉の柔軟性を高めたりすることで、同じケガを繰り返さないための体づくりを目指します。

 

【ステップ3】

ケガが完全に治った後も、定期的に体のメンテナンスを続けることをおすすめします。これは、虫歯にならないように歯医者さんで定期健診を受けるのと同じです。

プロの目で体の状態を定期的にチェックし、メンテナンスを行うことで、肉離れの再発を効果的に予防できます。それだけでなく、常にコンディションの良い状態をキープできるため、スポーツでのパフォーマンス向上にも繋がります。

 

南九州市、枕崎市、指宿市、南さつま市やその近郊にお住まいで、急な筋肉の痛みや、治りにくい肉離れの症状でお困りの方は、ぜひ一度アーク鍼灸整骨院へご相談ください。私たちが責任をもって、あなたの体を全力でサポートします!

執筆者:アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

理学療法士・はり師・きゅう師・柔道整復師・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を持ち、これまでの経験・実績を基に情報を発信し、少しでも多くの方の助けになるよう努めている。

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