【症例報告17】成長期の腰の痛み・・・枕崎市・14歳サッカー少年の腰椎分離症へのアプローチ

2026年03月1日

患者様情報

  • 年齢・性別: 14歳(中学2年生)男性

  • 居住地: 南九州市

  • 生活背景: クラブチーム所属のサッカー選手(ポジション:MF)

  • 症状の経過: 1ヶ月前から腰の重だるさがあり、1週間前からキックや全力疾走時に痛みが出現。整形外科のレントゲンでは「骨に異常なし」との診断。

🌷ご来院のきっかけ

「レギュラー争いがあるから早く治したい。でも全力で走れない……」 そう話してくれた少年。お母様も「病院で異常なしと言われたけれど、本人は明らかに痛がっている。根本的な原因を知りたい」と不安を抱え、アーク鍼灸整骨院(南九州市)へご相談に来られました。

🔍検査所見と診断までの流れ

触診では腰椎(L4・L5)に限局した圧痛を確認。体幹を後屈(反らす動作)させると痛みが増強する、成長期のスポーツ選手に多い「腰椎分離症(初期の疲労骨折)」を強く疑いました。 当院では速やかに提携整形外科へ紹介。MRI検査にて、レントゲンでは描出されない骨髄浮腫(骨内部の炎症)確認され、初期分離症と診断され、硬性コルセットを処方されました。

▶︎腰椎分離症についての詳細はこちら


① なぜレントゲンで見つかりにくいのか?

  • 超初期段階は「ヒビが入る前」: 分離症のごく初期は、骨に明確な亀裂が入る前の“微小損傷”の状態です。

  • レントゲンの限界: 一般的なX線検査では、この段階を異常として捉えられないケースが多いのが現実です。

  • MRIの重要性: MRI(脂肪抑制画像など)では、骨の中の炎症=骨髄浮腫を早期に発見可能。この段階で見つけられるかどうかが、将来の骨癒合率を大きく左右します。

② 分離症は珍しくない?プロの世界の現実

プロ野球選手など一部の競技者を対象とした報告では、約30〜40%が腰椎分離症を有していたというデータもあります。骨が癒合せず「偽関節」になってもプレー可能な選手は存在しますが、それは高い股関節柔軟性と強靭な体幹インナーマッスルがあってこそ。 12歳はまだ骨がくっつく可能性が高い貴重な時期です。今の選択が、10年後の腰を守ります。

③ アーク鍼灸整骨院のサポート体制

当院は「診断は医師」「機能回復は当院」という役割分担で連携し、再発させない身体作りを徹底します。

骨癒合を目指す保存療法

  • 約3ヶ月前後の競技休止: 早期発見であれば高い骨癒合率が期待できます。

  • 固定と補助療法: 医師指示下でのコルセット固定や、LIPUS(低出力超音波)による骨癒合の促進。

  • 日常生活動作の修正: 痛みを悪化させない範囲での生活を指導します。

安静期間を“治療期間”に変える ― アークのアプローチ

腰椎分離症の保存療法では、約3ヶ月前後の競技休止が必要になることが多くあります。

しかし当院では、「ただ休むだけ」の期間にはしません。この期間こそ

✔ なぜ壊れたのか

✔ どこにエラー動作があるのか

✔ どの関節が動いていないのか

を修正できる“最大のチャンス”だと考えています。


① 深層筋×骨格調整(筋膜リリース)による可動域の正常化

成長期のサッカー少年は

・大腿前面の過緊張

・ハムストリングスの短縮

・腸腰筋の拘縮

・胸腰筋膜の緊張

などにより、股関節が十分に使えない状態になっていることが少なくありません。当院では

深層筋×骨格調整や筋膜リリースを用いて「動かない関節を動く状態へ戻す」土台作りを行います。


② 動作エラーの再教育(運動療法)

可動域が改善した後は

・股関節主導のヒップヒンジ

・骨盤と胸郭の分離運動

・股関節回旋コントロール

・足部〜股関節〜体幹の連動トレーニング

を段階的に実施します。当院では「どこの筋肉を鍛えるか」ではなく「どう動けるようにするか」を重視します。


③ ピラティスによる体幹の再構築

腰椎分離症では、腹横筋や多裂筋といった深層安定筋の機能低下が見られることが多いです。

ピラティスを用いて、

✔ 腰椎を守れる腹圧の形成

✔ 骨盤を安定させた回旋動作

✔ “反る”のではなく“伸びる”体幹

を再教育します。


アークの考え方

分離症は“結果”です。原因は

・動きのアンバランス

・代償パターン

・誤った身体の使い方

にあります。だからこそ当院は、休養期間を「骨を癒す時間」+「身体を作り直す時間」に変えます。復帰時には「元に戻す」のではなく、“壊れにくい身体で戻す”それがアーク鍼灸整骨院のアプローチです。


④ よくあるご質問

Q1. 整骨院と整形外科、どちらを先に受診すべきですか?

A. 成長期で腰椎分離症が疑われる場合は、まず整形外科でMRI検査を受け、診断を確定させることが重要です。当院では必要に応じて提携医療機関へ紹介し、その後のリハビリを担当します。

Q2. レントゲンで「異常なし」と言われました。本当に大丈夫ですか?

A. 初期段階はレントゲンに写らないことが多いです。「異常なし=問題なし」ではなく、痛みが続く場合はMRIでの再評価をおすすめします。

Q3. どのくらいスポーツを休まないといけませんか?

A. 初期分離症の場合、約3ヶ月前後の競技休止が一つの中安です。無理にプレーを続けると、骨がくっつかない「偽関節」になるリスクが上がります。

Q4. 骨がくっつかなかったら将来どうなりますか?

A. 適切な体幹トレーニングと柔軟性向上で競技継続は可能です。ただし、慢性腰痛や「すべり症」への移行リスクは高まるため、今できる限り癒合を目指すのが理想です。

Q5. 休んでいる間に体力が落ちるのが心配です。

A. 完全に何もしないわけではありません。腰に負担をかけない範囲で股関節の可動域改善や体幹強化を行います。復帰後に「以前より安定した動き」になり、パフォーマンスが向上するケースも多いです。


⑤ まとめ

「レントゲンで異常なし」でも痛みがあるなら、それは身体からのサインです。南九州市・南さつま市・枕崎市・指宿市で、成長期の腰痛やサッカー・野球での腰の痛みにお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。 お子様が10年後も20年後も思いきりプレーできる未来を、共に守りましょう。

参考文献・引用元

  • 日本整形外科学会:腰椎分離症

  • 厚生労働省「e-ヘルスネット」

  • 日本理学療法士学会:腰椎分離症に対する運動療法

執筆者:アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

理学療法士・はり師・きゅう師・柔道整復師・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を持ち、これまでの経験・実績を基に情報を発信し、少しでも多くの方の助けになるよう努めている。

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