【症例報告⑧】登山を諦めかけた慢性的な足裏の痛みでお悩みの南九州市・50代男性の改善例

2025年10月22日

【患者様情報】

  • 年齢・性別:50代・男性

  • 居住地:南九州市

  • 職業・生活背景:公務員。登山とウォーキングが趣味で、週末には山登りを楽しむアクティブなライフスタイル。


🌷ご来院のきっかけ

「登山を続けられないかもしれない」という不安を抱えて来院されました。

6ヶ月ほど前から登山後に足裏(特に土踏まずの内側奥)に強い痛みが出るようになり、整形外科で「足底腱膜炎」を疑われるも改善が見られず、「根本から診てほしい」と当院にご相談いただきました。


🔍検査結果と症状の特徴

痛みの部位や動作分析から、**後脛骨筋(こうけいこつきん)**の機能不全が強く疑われました。

この筋肉は足の内側アーチ(土踏まず)を支える重要な筋で、弱化するとアーチが落ち込み、足底や足関節へのストレスが増大します。

✅ 姿勢と歩行の特徴

  • 骨盤のやや後傾と膝の過伸展(反張膝)

  • 立脚相での足首の過回内(内側への倒れ込み)

    → 後脛骨筋停止部に過剰な牽引ストレス。

✅ 機能的評価

項目 主な特徴
柔軟性(Flexibility) 下腿三頭筋・ハムストリングスの短縮
可動性(Mobility) 足関節(距骨下関節)・胸椎の制限
安定性(Stability) 殿筋群・腹横筋の弱化による体幹不安定性

👉 結果として、「体幹の不安定性」と「足首の柔軟性不足」が後脛骨筋への過負荷を招いていました。


アーク鍼灸整骨院での施術内容

当院では、**「痛みの部位」だけでなく「原因の連鎖」**を重視して施術を構成します。

手技療法(骨格×深層筋調整)

  • 筋膜リリース:下腿三頭筋・ハムストリングス・後脛骨筋を中心にリリース

  • 骨格矯正:骨盤・胸椎の可動性を改善し、全身の軸を整える

運動療法・ピラティス指導

  • 体幹安定化:呼吸連動型ドローインで腹横筋活性化

  • 後脛骨筋トレーニング:タオルギャザー等で安全にアーチ再教育

  • 殿筋群強化:ブリッジ・クラムシェルで股関節安定性を回復

物理療法

  • ハイボルテージ治療:後脛骨筋停止部の炎症鎮静

セルフケア・生活指導

  • 足裏リリース(テニスボール)

  • 胸椎ストレッチ(ストレッチポール)

  • 歩行・登山フォーム改善、インソール提案(過回内抑制タイプ)

インソール療法|アーク鍼灸整骨院 

 


改善の経過

回数 経過・変化
初回 ハイボルテージ+手技後、朝の一歩の痛みが軽減
3回目 長時間立位でも痛み半減。通勤が快適に
6回目 軽登山で痛みなし。足の安定性が明確に改善
8回目以降 痛み消失。南九州市周辺の登山再開。現在は月1メンテナンス

💬患者様の声

「半年も悩んだ痛みが、足だけでなく体幹から来ていたとは驚きでした。

姿勢分析で原因を丁寧に説明してもらい、安心して通院できました。

また登山ができるようになり、本当に感謝しています!」


担当者コメント

この症例は「後脛骨筋の機能不全」による典型的なアクティブ層の足底痛でした。

原因は足だけでなく、殿筋群の弱化・胸椎の柔軟性低下といった全身的な連鎖にありました。

当院では、AI姿勢分析と徒手検査で原因を可視化し、

筋膜リリース × 骨格矯正 × ピラティス」を組み合わせることで、再発しにくい身体づくりを実現しています。

スポーツ愛好者の痛みは「休むこと」ではなく、

**“負荷に耐えられる身体を再構築すること”**が重要です。

南さつま市・指宿市など地域の皆さまの健康なアクティブライフをサポートしてまいります。


🔗関連ページ・参考文献

  • 足底の痛み・足底腱膜炎(後脛骨筋機能不全)|アーク鍼灸整骨院

     → 足裏の痛みやアーチの崩れ、後脛骨筋障害に対する当院の専門的アプローチを詳しく解説。

     姿勢・歩行の評価からリハビリ指導まで、一貫した治療プロセスを紹介しています。

  • Cook, G. & Boyle, M. (2005). Joint-by-Joint Approach to Movement.

     → 「足関節はモビリティ(可動性)、膝はスタビリティ(安定性)」という理論に基づき、

     後脛骨筋機能不全のような足部障害に対しても全身的視点での治療が必要であると提唱。

  • Kuo, Y. L. et al. (2021). Effect of Pilates training on lower limb alignment and balance in adults with foot dysfunction. J Bodyw Mov Ther.

     → ピラティスが下肢アライメントと足部安定性に有効であることを示した研究。

     当院で行う運動療法の理論的根拠として引用。

  • 日本足の外科学会『後脛骨筋機能不全症に関する診療ガイドライン(2020)』

     → 早期診断と保存療法(運動療法・装具療法)の有効性を推奨。

     

執筆者:アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

理学療法士・はり師・きゅう師・柔道整復師・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を持ち、これまでの経験・実績を基に情報を発信し、少しでも多くの方の助けになるよう努めている。

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