【症例報告⑩】足関節内反捻挫(Grade I)|早期鑑別と段階的リハビリで14日後に試合復帰を「安全」に実現した症例

2025年11月26日

14歳サッカー少年|14日で安全に試合復帰を達成したケース**


■ 患者情報

  • 年齢/性別:14歳・男性

  • 部活動:サッカー

  • 居住地:枕崎市


■ 来院前の状況(整形外科受診)

受傷当日、整形外科でレントゲンを撮影し、骨折は除外されていました。

このため、当院では靭帯・筋の軟部組織評価と機能的アプローチに集中できる状態で、安全性を十分に担保したうえで施術を開始しました。


■ 来院時の状況

● 発症機転・経過

サッカーの練習中、着地の際に足関節を内反し受傷。

直後から痛みと腫脹が出現し、翌日に来院。

14日後に県大会の予選が控えており、

**「どうしても間に合わせたい」**という強い希望がありました。


■ 早期復帰という“高い目標”についての臨床判断

  • Grade I捻挫の組織修復:1〜2週間

  • スポーツ復帰の一般目安:2〜3週間

14日での復帰は“理論上は可能な範囲”です。

ただし、本症例は 14歳の成長期であり、

  • 無理な競技復帰は再発リスクを大きく高める

  • 成長期の足関節は靭帯・骨端線に影響しやすいため配慮が必要

という点から、

安易に「間に合わせる」優先ではなく、安全性を100%確保した上での計画

を最重要としました。

そのうえで当院は、

  • 正確な早期鑑別

  • 組織修復と並行した段階的機能回復アプローチ

  • 復帰基準テストの明確化

を軸に、復帰への最短ルートを慎重かつ安全に設計しました。


■ 検査所見・症状の特徴

鑑別・局所所見

  • 外果前下方に軽度腫脹

  • 前距腓靭帯(ATFL)部に圧痛

  • Ottawa Ankle Rules をクリア

     → 腓骨遠位端・第5中足骨基部の圧痛なし

     → 臨床的にも骨折の可能性は低い

機能的評価

  • 歩行は可能だが、荷重時に軽度痛

  • 前方引き出しテスト:軽度の動揺性

  • 内反抵抗テスト:腓骨筋群の収縮時痛

臨床判断

ATFLの軽度損傷(Grade I)+腓骨筋の機能低下

➡ 単なる疼痛軽減のみでは再発リスクが高い

固有受容覚・腓骨筋機能の回復が必須


■ 施術内容(当院独自の段階的アプローチ)

① 物理療法(急性期の補助)

  • ハイボルト療法:疼痛緩和・修復サポート

  • 超音波(非温熱):腫脹抑制・治癒促進

※ あくまで“急性期の補助”として使用し、

機能トレーニングと組み合わせて回復を最大化。

② 手技療法・調整

  • 後脛骨筋など足関節の動的安定化に関与する筋群の調整

  • 足関節のアライメントを整え、早期荷重の準備を促進

③ 早期運動療法

受傷直後から疼痛のない範囲で **自動運動(アルファベット書き運動等)**を開始。

→ 関節拘縮予防・筋機能維持

④ テーピング

  • 急性期:腫脹管理目的のキネシオ

  • 亜急性期〜:腓骨後方制動テープで動的安定性を強化し早期荷重を促進


■ 経過と改善

時期 治療内容 改善・変化
0〜3日 炎症コントロール、自動運動 腫脹軽減、日常生活の歩行改善
4〜10日 筋力トレ・固有受容覚トレ 痛みほぼ消失。腓骨筋強化、片脚立位開始
14日後(試合前) 復帰テスト7種実施 ROM・筋力が健側比90%以上、ジャンプ・ダッシュを安全にクリアし復帰を許可

■ 最終結果

🎉 受傷14日後、目標の大会に安全に復帰!

その後も継続的に固有受容覚トレーニングを継続し、安定したパフォーマンスを維持。


■ 患者様・親御様へメッセージ

Grade I捻挫は「軽度」と言われますが、

痛みが引いただけで復帰するのは非常に危険です。

成長期の選手ほど、

  • 組織修復の待機

  • 痛みを悪化させない早期リハビリ

  • 復帰基準テストのクリア

これらを丁寧に行うことで、

**“無理をしない安全な早期復帰”**が可能になります。

当院は

早期鑑別 × 段階的リハビリ × 再発予防

を組み合わせ、復帰までのプロセスを科学的かつ安全にサポートします。

「試合に間に合わせたい」「捻挫を繰り返す」などのお悩みは、ぜひ当院へご相談ください。

執筆者:アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

アーク鍼灸整骨院 院長 坂元 大海

理学療法士・はり師・きゅう師・柔道整復師・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を持ち、これまでの経験・実績を基に情報を発信し、少しでも多くの方の助けになるよう努めている。

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